バンコックの空港の出発ロビー
このリクライニング・チェアのコーナーには感心(もちろん、タダ)
その日は、danekoはバンコックから福岡空港に朝8時に戻ってきた
ワイン12本分の関税(うち3本は免税)、1300円を支払い、帰宅
スーツケースとワインを置いて、すぐ仕事へ直行しなければならない。
博多駅 。
いつものように新幹線と特急を乗り継いでの1時間ちょっとの通勤です。
・・・のはずが、小倉駅に着くと、特急が人身事故のため、止まってしまっていた
竹下駅付近(いつもここが人身事故スポットよ)で発生し、
特急が小倉駅に着くのは1時間後だという
danekoは仕方なく、ホームで並んで待っていた
NZからの長旅の後に、こんな目に合うとは思っていなかった ・・・ が、仕方ない 。
日経を読みながら、並んでいたが、
アナウンスされる特急の到着予定時刻はどんどん遅れていく
それほど寒い日でなくってよかったが、立ちっぱなしは結構つらい
やがて、1時間20分ほど遅れてやってきた特急は、めっちゃ混み状態 。
当然座れません
この特急、振り子式でよく揺れるんだよね~
danekoが、ひそかに日本最悪の特急と名付けているものだ 。。
なにしろ、読書ムリ、オーディオ無理、パソコン無理、執筆ムリ・・・というムリ無理づくし
東京などから来た客人には、
「いや~、見事に何にもできませんね。いったいなんであんなに揺れるんでしょうね」
と驚きあきれられる始末だ
オーディオはいいんじゃない? とふつうは思うのだが、これがどっこい、
アナウンスの異常なうるささと、ゴットンゴットンという騒音が邪魔をして、
難聴必至のボリュームアップが必要と来ては、danekoは遠慮しちゃいますね。
とにかく、よく揺れる。
横揺れだけでなく、タテ揺れ、ナナメ揺れ、変則揺れと、何でもアリだ。
揺れのデパート?といってもいい、使えない特急。
そんなモノに座ることもできず、通路で立っていると、やっぱり疲れる
「あ~、次の駅で何人降りてくれるかな~」
と心待ちにするも、この日に限って数人しか降りない・・・
そんなdanekoに、横に座っていた若者が声を掛けてきた
「あの・・席替りますんで、どうぞ」
というではないか。。。
「えっ、いえ、いいですよ(焦)」
(だって、特急料金払ってるんだから、普通は席譲ったりしないし)
「いえ、僕はもう、けっこう体を休めましたから、どうぞ」
このやりとり、他の乗客たちの注目の的
・・・ここで押し問答し合うのも、カッコ悪いか・・・
danekoは若者にお礼を言って席に座った。
正直、ありがたかった
座れれば、疲れも違うよ~ん♪♪
でも、でも、落ち着いてきたら一つの疑惑が、浮かんで来たのだ
daneko、もしかして。。。
婆さんと思われたのではないか!!???
だって、席を譲られるのは、年寄りと決まっている
danekoには、まだ年寄り=婆さん の域に入っているという自覚はなかったが、
もしかして、それはdanekoの楽観的観測というか、自意識の甘さで、
知らないうちに、婆さんの仲間入りをしていたとしたら・・・
うわ~、ジョークにならないよー
そして思わず、アディダスのジャージを着ている若者に、聞こうと思った
「あの~、もしかして、私が婆さんだから、席ゆずってくれたんですか?
私、ばりばり年寄りに見えたんですね(涙)」と・・・
本日danekoは、いつものようにビジネス・スーツではなく、
カジュアルな服を着ているけれど、
20代後半位らしき若者には、婆さんに見えたのかもしれないし・・・
しかし、danekoはすぐ、この質問の重大な欠点に気付く
それは、この質問に、若者は、
イエスと言えない だろうということだ
言えるわけがない、たとえ心の中でイエスと思っていたとしても・・・
「そうですよ(にっこり)」なんて・・・
danekoは席を譲ってもらってありがたいと思う反面、
心の中では葛藤につぐ葛藤
その時、妙齢の女性がdanekoたちの席に来た
(車両のいちばん後ろの席だったので)
「あの~、あちらでお年寄りが倒れたんですが、席を譲ってもらえませんか?」
と、danekoの隣の窓側の男性に言う。
今だ!!
danekoはすぐに立ち上がった(すっく!)
「どうぞ」
と女性に声を掛けると、隣の男性も、立ち上がった。
「いや、私が替りますから、あなたはいいですよ。座ってて」と言う。
いえいえ、なんか、danekoより年上に見える彼に席を譲らせて、そのまま居座ることはできない。
「だいじょうぶです」
というと、女性は喜んで、ちょっとフラフラ気味のおじいさんを連れてきた 。。
身内ではないらしく、おじいさんは何度も女性に頭を下げている。 もう一つの空いた席には、周りから勧められ、赤ちゃんをおんぶしたお母さんが座った。
danekoは、若者に「どうもありがとうございました」と再度声を掛け、
もう婆さんに見えるかどうかの自問自答をしたくないので、その場を離れた
若者を見ていると、禁断の質問をしたくなっちゃうもんね(^_^;)
ドア付近は、ぎっしりの人。人。
ここなら席がないから、譲り合いも起きないぞ~
壁にもたれていられるし、とりあえず、ヨカッタ~
と、danekoはひと安心 。
ニッポン最悪の特急も実は、乗客はこころ優しい人でいっぱいだった
悪くない気分だけれど、danekoの婆さん問答は結局未解決
迷宮入りだ
約1時間半遅れて仕事場に着くと、来客はすでに到着済み。
来客と夫に、
「若者に席を譲られたけど、婆さんに見えたのだろうか・・」
と、話したら、爆笑された 。。。
彼らもイエスと言えないのだろうか
帰りに、また博多駅で
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レディ好きの若者だったのでは。