魔のシドニー紀行(>_<)18・チェックアウト編②

さあさあ、

毒サソリ・マネージャと被差別アジア人、danekoの1本勝負!


danekoはマネージャにもう一度、たたみかけた。


だ: 「あなたは私たちに正しい情報提供をしなかった。」

マ: 「いや、それは、15階の部屋の準備にはまだ時間がかかるので・・」


だ: 「15階の部屋は、まだ時間がかかる、それはいい。が、それまで待てないかという選択肢は私たちに与えなかった。」

マ: 「いや、それは・・・」


だ: 「言われていれば、私たちは待った。まだ時間も早かったし。あの7階の部屋は嫌だった。そう言ったはずだ」

マ: 「それは、思いつかなかった。」


だ: 「そう、とにかく、私たちへの正しい情報提供を怠った。」

マ: 「いや、そういうわけではない。ベストを尽くした。間違ってはいない」


だ: 「私たちは、このSPG系列の常連客で、世界中の他の系列ホテルのことはよく知っている。でも、今回のように、こんなひどい目にあったことは never ever 一度もない。」

マ: 「それは・・I apologize.


apologize=詫びる というコトバの空しい響き。。


この単語は、本筋を偽って、謝らないためにあったのだ。



高校の英単語帳では解らなかったことだ。

ナマの英語は、ひと筋縄で行かない面白さ。


だ: 「あなたは、謝ってなんかいない。悪いなんて思っていない。」

マ: 「そんなことはない。ただ、昨日は満室で」


だ: 「OK、満室。しかし、そうとうBad Tasteなスイートルームは少なくとも2室は空いていた」

マ: 「いや、もしお部屋を変わるなら良かれと思って案内した。昨日はレセプションも忙しかった」


だ: 「忙しいと言った割に、スイートルームをわざわざ案内するほどの余裕はあった」


danekoは、この時のために、サングラスをかけていた。


なぜなら、性悪ガイジンと対決する際に、

日本人の目線は気弱過ぎるからだ(ー_ー)!!



すぐに、相手に同情してしまったり、

押し引きのタイミングで引いていることが目に出る。


日本では、しばしば視線が強過ぎると家族にたしなめられる、

そんなdanekoでさえも西洋の基盤ではかなわない。



彼らはアイ・コンタクトぎんぎんの民族なのである。


そして、サングラス越しに見ると、

毒サソリマネージャもじっとりと顔に汗をかいている。


danekoの言うことが、全く効いていないほど、

この男もロボットではなかったのだ。


少し安心した。


マ: 「いや、スイートの提供は、サービスの一環で」

だ: 「エキストラで500ドルも取ろうとした、Excellent Service

マ: 「そんなつもりでは全くない」


だ: 「だいたい、このホテルに日本人はいないのか。あなたは日本語がしゃべれないのか?」

マ: 「Sorry, I don’t speak it. しかし日本人スタッフはここにはいない。」


だ: 「見れば結構日本人客もいるのに、なぜ雇わないのか。第二言語でのクレームではあまりに不公平ではないのか

マ: 「この国のホスピタリティ学校には、そもそも日本人が少ない。雇おうにも、資格のあるものがいない」


ふん、こんな国のホスピタリティ学校、

言い訳と責任逃れに磨きをかけるLow Qualityに間違いない。


日本人は行ったっていいコトなんか無いんだから、

行かないに決まっている。


だ: 「で、あなたの考えるホスピタリティとは、お客をバカにすること?」

マ: 「とんでもない。そんな風に思われたのなら、完璧な誤解だ」


だ: 「誤解された時点で、ホスピタリティ業として失格なのでは?」

マ:「ホスピタリティにかけては、私たちは自信を持っている」


そう、まあ、自信を持つのは勝手だからね。。。


マネージャは今や、滝のように汗をかいている。


ふと後ろに、

11時のチェックアウトに合わせ、

会計を待つ人が並んでいる気配を感じた。


振り返れば、ほとんどは西洋人である。

昨夜はパーティがあり、ロングドレスの客も多かった。


彼らは、danekoとマネのやりとりを少し遠巻きに眺めながら、

なんだ、なんだと興味津々。。


danekoは中国人と見られているかな、と思いつつ、

(日本人は、フロントで延々と文句など言わないし)


日本と違って、

「みな並んでいて迷惑だから、早く済ませてどいてくれ」

というようなプレッシャーがないのが有り難かった。。。


「他人に迷惑をかけぬよう」 ということの迷惑の範囲が、

日本以外ではけっこうユルイから、

気の済むまで、後ろを待たせたって文句を言う人はいない。


それにしても、もう限界かもしれない。


このマネージャといくら話していても、

彼が自分の非を認め、

danekoの言葉に同意することは絶対ないだろう。


danekoだって、

文句をつけて宿代を踏み倒そうというのではない。


日本人として、そんなことのために闘っているのではない。


ケンカをするにも、相手のレベルが

こちらのスタンダードと合わなければ、

いくら闘ってもゾンビと格闘するようなものだ。



永遠に平行線。。。


もうそろそろ、潮時かな(-_-)


だ: 「・・・とにかく、今回のことはすべて、SPGに改めて報告するので」


マネージャは黙って、明細を三つ折りにし、封筒に入れた。


そしてそれをdanekoに差し出すと、

「Thank you for staying with us.」

とお決まりのセリフで幕を閉じた。


danekoが矛を収めたので、嬉しそうに神妙な顔をしていた。


完璧に負けたのか、daneko、

オーストラリアで、完敗/(^o^)\

 

まだまだ続きます。。。

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6 件のコメント

  • たじろぎなく冷静に主張する様、素晴らしいです。
    チェックアウト編①とは異なる種類の汗がにじみました[絵文字:v-218]

  • 素晴らしい。これでこのマネージャも日本人をなめるとマズイかも知れないと思ったかも。後にここにステイする日本人のために頑張ってくれてありがとう。

  • > たじろぎなく冷静に主張する様、素晴らしいです。
    > チェックアウト編①とは異なる種類の汗がにじみました[絵文字:v-218]

    ご声援ありがとうございます♪
    英語ネイティブとの闘い方、これからも実践あるのみです!

  • 英語で公の場で、矛盾を述べてきちんと主張できる日本人は珍しい。頑張ったね。しかし…ほんっと!!イジワルオージー!

  • > これでこのマネージャも日本人をなめるとマズイかも知れないと思ったかも。

    ご声援ありがとうございます\(^o^)/
    ニッポン人も怒るとコワいゾってね、思ってほしいですね。
    中国人スタッフは、ちゃんといました。。

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