魔のシドニー紀行(>_<)32・最終章

 danekoはたぶん、気が動転していたのだ。


娘danekoをひとり日本へ帰すことのリスク・・・


そのあと、NZへの入国は難しいかもしれないし・・

(一度、難癖がつくと再入国は難しくなる


考えに詰まったdanekoたちに、おねえさんが言う。


「どこかほかの航空会社なんじゃない?」


。。。いや、絶対ニュージーランド航空とシンガポール航空(-_-)


と、danekoはある大事なことを思い出した。


今回、たまったマイルの消化のため、

娘danekoに特典航空券を取っていたのだ!!!


乗る飛行機は違うが、予約はANAでしている。

だからNZ航空のシステムで出て来ないのだ。


「ANA、ANAです!!」

と叫ぶも、

「ANAってどこ?」

と、おねえさんは知らないらしい。


ANA~、知名度ないよ、オーストラリアで(^_^;)


「ええっと、A、A、と・・」


落ち着くのだ、daneko。


ALL NIPPON AIRWAYS!

たしか。。。複数形だったかな。


「それなら私たちの画面では見れないわね。予約番号がないと・・」


おねえさんはいまや、娘danekoにけっこう同情的である。


danekoは渾身のチエをしぼる。。。。


「だいじょうぶ!NZの知人に連絡してメールしてもらいます(ー_ー)!!」


こうなりゃ何でもアリだ。


ここで予約番号がわからないと言ったら、

娘danekoは強制送還(T_T)


それだけは、避けたい。


danekoは信頼できるNZの知人に電話をし、

danekoのANAのHPにログインしてもらった。


確かに予約はあるという。

よし、これで、予約が確認できた。


eチケットを、メール添付で送ってもらえば、

danekoのiphoneで見ることができる。


娘danekoは、iphoneを握りしめ、

空港のフリーWi-Fiに接続しようとがんばる。


ところが、空港の公共無線LANなど、

なかなかつながるものではない(-_-;)


「まだあと25分あるわよ。最終チェックインまで。Take your time.」


ぐわ~~ん(@_@)


あと25分だって。。。


Take your time は、

慌てなくていいのよ、というような意味だが、

danekoたちの持ち時間はあと25分しかないのだ。


娘danekoが必死でネット接続を捕まえ、

danekoのMailにログイン。


しかし、メールサーバーの容量は重く、

メールが開けないではないか(>_<)


無理だ。。。


ただでさえ、空港WI-FIの質がよくないのに、

この上添付ファイルを開くなんて・・・


だねこ: 絶対無理。eチケット開けないよ。

娘daneko: だって開かないと、乗れないんだよ!

だ: 空港の無料WI-FIなんかじゃムリ・・


そこへ、


「航空券番号がわかれば、私が入力して調べられるのよ」


と、おねえさんが助け舟を出す。

母娘ゲンカを見かねたのか。。


いや、航空券番号はeチケットを見なければわからない。

他の方法は・・・(?_?)


日本はまだ早朝


ANAのダイヤモンド・デスクもまだやっていないし、

AMEXは今回の件には全くからんでいないので、

調べようがないだろう(T_T)


だが、

このおねえさんのパソコンなら、NZ航空のLANだから、

サクサクなのに違いない。


ちょっと、使わせてもらうわけには・・・

いかないだろうなあ。


言えない、さすがのdanekoも・・・

航空会社のパソコンを使わせてくれなんて。


ああ、NZと豪州はこんなに近いのに、

なぜ電話の回線が別なのだ!


スマホの電話回線のデータさえ使えれば、

すぐにメールを開けるのに(T_T)/~~~


danekoは、娘danekoに聞いてみた。


「WI-FI、少しはつながってるの??」

「うん、かなり弱いけど。すぐ切れるよ」

「じゃ、ANAのホームページに直接アクセスしてみよう!

それくらいなら、空港WI-FIでも耐えられるかも」


これがダメなら、コインPCでも探すか(たぶん無い)


いや、その辺のオージーのオジサンにでも頼みこんで、

iphoneかipadを使わせてもらうのだ!


娘danekoを飛行機に乗せるためなら、

何だってするゾ(ー_ー)!!


と悲壮な決意を固めたとき、娘danekoが、 

「いまANAにつながった!!」と頬を紅潮させて叫んだ。


よっしゃ(^^)v


ANAのお客様番号とパスワードをdanekoが打ちこみ、

ログインして国際線予約のページに行く。


そこには、娘danekoの帰国便が、はっきりと記されていた。

タッチして、eチケットページに飛ぶ。


ああ・・WI-FIよ、切れないで・・・

とドキドキしていると、


娘danekoがいきなり、danekoのiphoneをかすめ取った。

ふだんこういう時はおとなしい娘なのだが、


「貸して!!」

と叫んで何か必死で操作している。


ページが飛ぶかもしれないから、画面をショットで撮ったのだ。


これでちょっと、ひと安心。


iphoneの画面は、こんなふうに。









娘danekoは画面をおねえさんに見せるが、

おねえさんがはたしてホンモノと思ってくれるのか??


iphoneの画面は小さい。。。


娘danekoは、

画面を指で拡大し、航空券番号を提示する。


すると、見せられたおねえさんも嬉しそうに、

カタカタとPCで調べる。

本当に予約があるかどうかを確かめるのだ。


「OK! 機内預けの荷物はいくつ?」


やった!!


ああ、とうとう乗れる、乗れるのだ。


おねえさんの気が変わらぬうちに、

(変な上司とかが現れないうちに)

さっさとチケットもらってトンズラしなくっちゃ。。


もう、最終チェックインは間近だった。


出発エリアに入り込み、


手荷物検査のところでまた一難。


娘danekoが、ボディスキャニングを要請され、

カワイイ白人系の女の子と、

ボディスキャンのエリアに残された。


スキャニングに大して時間はかからなかったが、

なんだか後味が悪かった。




さあ、出国エリアへ。


娘danekoは、頬を紅潮させたまま。

免税品のエリアに差しかかった時、


ドサドサ!! 

っと、持っていた荷物を全部床に落としてしまった。


パソコンやiphone、財布にポーチ・・


すべての荷物が床に散乱し、

落としてはいけないものまで落下してしまった。


「ど、どうしたの?」 と拾いながら聞くと、

「手を持ちかえようとしたら、落ちた・・・どうして・・・」


きっと、何もかもが終わって、

一気に脱力したのだろう。


国境を越えることはいまの時代、

たやすいようでいて、

一つ歯車が狂えば越えられなくなってしまう。

テロ対策をうたいつつ、

これからもどんどん、

国際線旅客への締め付けは厳しくなるであろう。


少し前は、

飛行機の搭乗前にパスポートを見せる必要だってなかったのに。



最後の最後まで、

オーストラリアにイジメられた娘daneko、

今日はよく泣かずにがんばった。



しかも朝からの空腹を抱え、4時間あまり。







こんなショボイ機内食が

こんなに美味しく思えたことはなかったであろう。



魔のシドニー紀行、これにて。。。。

 

おっと、番外編もありました(^_^;)


魔のシドニー紀行あとさき(^_^;)

関連記事

1 個のコメント

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

    CAPTCHA